夫たちの動きが、奇妙だ。謎だ。
と、ここ数年のあいだ、感じております。
私が離婚等の男女問題で女性のご相談やご依頼を受け、話を伺うと、
相手方の男性は、不貞などの分かり易い離婚原因があるわけではないけれども、
とにかく女性には理解し難い言動を取っている。ということが多くあるのです。
男性側のご依頼の際にも、
私からみるとクライアントの言動が理解し難く、結局、ご依頼を受けるのが難しいこともありました。
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具体的には、どのように、夫たちの言動が謎なのか。
特徴を挙げると、
ちょっとびっくりするほど強気に、ウソをついてでも自分の正当性を主張する(=悪いのは全て妻、ボク悪くないもんね、との主張)、
婚姻関係又は子どもに対する執着が強い(妻自身に対する愛情を示すことはない、又は口先だけに聞こえる調子で「愛しているから別れない」などと言う)、
モラハラ的な態度(無視、暴言、子どものような意地悪、気に入らないことがあると婚姻費用等を払わない)
といったところでしょうか。
透けて見えるのは、
彼らの自信のなさ、その裏返しとしての表面上のプライドの高さ、
家族を失う恐怖感、
緊急事態の小動物的な感じ、
幼稚さ、
女性へのルサンチマン。
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年代的には、30代から40代。
たまに50代の時も。
背景には、
日本経済の長期低迷、女性の社会進出、高度経済成長或いはバブル期への嫉妬、親世代の昭和的夫婦観とのギャップ、等々さまざまな問題が複雑に絡み合っているのでしょう。
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謎の言動を取る彼らを、私は、当初、
「理解不能で憎たらしい言動を取る謎の生き物」
「人を嫌な気持ちにさせる天才」
と思っていました。
いや、今でも、思っていることは確かです。
ただ、
そうした彼らの愛しにくい言動は、
不安や恐怖や悲しみに基づく叫びであり、
もっと深い根底には、
「人を愛したい。(のに上手に愛せない)」
「こんな自分でも愛してほしい。」
という愛が流れているように思えてならないのです。
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もちろん、私は、モラハラやDVを許容するものではありません。
傷ついて傷ついて這う這うの体の女性が、こんなに分かりにくい、受け取りにくい愛を受け取ることは著しく困難だし、
まして、
愛することはもっと難しいと思います。
たいていの方は、「もう無理、限界。」と感じて、一念発起して弁護士を訪ねてこられていることを考えると、
彼らに愛があるのでは、とはとても言えません。
ただ、「もしかすると、彼なりの愛情表現なのかもしれませんね。」と、示唆するに留めるのみです。
そして、ただただ、
ここまで傷つけ合うほど深い愛があった2人の関係を、少し俯瞰して見つめていくのみなのです。
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みなさま。
やっぱり素直がいちばん。
大切な人は、大切に。
この文を読んで下さった一人でも多くの方が、幸せな気持ちを味わえますように。