小川正美 人生はホントの自分に戻る旅。

普通の会社員から離婚して無職になり一念発起、弁護士になった私の半生とこれからのライフワークを綴ります。

ありがとう。のその後 中間報告③投影


 

結婚生活が上手くいっていないと感じていた頃、私は、元夫から、私はパートナーに相応しくないと言われているようで、つらかった。

 

元夫は、そんなことは一度も言わなかった。

ただ、彼の言動から客観的に判断して、「彼は私のことをパートナーだと思っていない」、と思ったのだ。

 正確には、「客観的に判断したつもり」だったのだ。

 

今、弁護士になって思うが、人間関係において、完全に客観的な判断などない。

どんなことであれ、我々は自分の物差しで、自分の見たいように物事を見て、「あの人はこう思っているに違いない。」と判断する。

 

でも、本心は、その人自身にしか分からない。いや、本人も分かっていないことがある。

 

言葉でさえ、本心と不一致なことはままある。

素直な子どもでさえ、好きな子をいじめたりからかったりする。ましてや、色々な傷つく経験をしてきた大人が、自己防衛的になり本心を語らないのは致し方ないともいえる。

 

もし、今の私が、当時の私にアドバイスをするとしたら、

 

彼の気持ちを推測したって仕方がない。

それより、自分はどうしたいの?

彼の気持ちより、あなたは彼をどう思っているの?

彼のパートナーでありたいなら、自分から、「私が彼のパートナーである」とコミットメントしてみたら?

 

と言うだろう。

 

正直なところ、元夫との結婚に関して、私は、やり残した感がある。

あの時の100パーセントの力を出しきったし、それしかできなかったんだ、とは思っているけれど。

 

それは、心のどこかで、私自身が、『この人と何がなんでも添い遂げたい』とは思っていなかったからだ。

それは、彼の問題ではなく、自分の問題で。私は、会社員の彼の転勤についていく生き方はできない、この人が自分の居場所ではない、と、きっとどこかで知っていたのだ。

 

その気持ちを、元夫に投影して、本当は私が彼をパートナーと思っていないのに、

「元夫は私をパートナーだと思っていない。」という前提で物事を見て、

「どうせあなたは私を愛してないんでしょ。」と反応し、

相手を傷つけ、言葉どおりの反応を引き出し、

無意識に、その前提どおりの現実を作り出していたのだと思う。

 

うーん。。。我ながら、エグいし、自信がなかった。

 

「あなたがどう思おうと、私はあなたのパートナーよ。」と言ってしまうくらいに強気になることができたら、良かったのだと思う。

結婚するくらい好きだったのだから。

 

でも、それをしなかったのは、

当時の私が若くて不安への対処ができず自信がなかったせいもあるけれど、

やっぱり、直感的に、心のどこかで『この人ではない。』と思っていたのだと思う。

 

すごく、好きだったけれど。16年も引きずるくらい。

愛し抜く覚悟みたいなものが、湧いてこなかった。

 

そういうご縁だったのだ。

 

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陽の光がビルに映って西から太陽が昇ったみたい。