続きです。
元夫にコミットメントできなかったこと、そういう相手を選んだことは、失敗だったと、人によっては言うかもしれない。
でも、実は物事に失敗などなくて、能動的にせよ受動的にせよ、意識的にせよ無意識にせよ、全て、私が、経験したくて経験したことなのだと思う。
愛し抜けなかった後悔を長年引き摺ったことは、そのぶん私の愛情を深く育ててくれて、コミットメントをする楽しみができた。
自信を喪失し、職も失い、母の死も相俟って、人生のどん底を味わったことで、似た状況にいる人のしんどさや悲しみを深く理解でき、絶望の先の光を語ることもできる。
１人の寂しさを味わったから、そうではない時、何気ない日常に、しみじみと有難みを感じることができる。
家族のように付き合ってくれる友人たちがいる。
人はいつどうなるか分からないと知ったから、今を生きる尊さを知った。
離婚したから、今がある。
これから先のことはわからないけれど、それでも何とかなるだろう、だって私だし、と思える自信を身につけた。
もちろん、グラグラ揺れたり、落ち込むときもあるけれど。
良い経験をさせてもらってるなあ。
