小川正美 人生はホントの自分に戻る旅。

普通の会社員から離婚して無職になり一念発起、弁護士になった私の半生とこれからのライフワークを綴ります。

つくづく桜は、特別な花だと思う。

 


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花の中心が濃いピンクになると散ってしまうソメイヨシノの儚さ、美しさ、寂しさ。

新学期・新年度という新たな旅立ちのタイミングの不安、緊張。

待ちわびた春が到来した喜び。

 

きっと、誰しもの人生の節目節目の大切な心象風景のいくつかに、桜は存在する。

 

もうすっかり忘れていたが、私が高校に入学する春休みだったか、桜の季節に、母と弟と3人で、奈良の吉野に旅をした。

 

天から降るような満開の桜。枝垂桜ではないのに、花の重みで垂れる枝。

舞い踊る花吹雪。

 

あれほどの見事な桜を間近で見たのは、あの時が初めてで、最後かもしれない。

 

大学生のころに初めて見た千鳥ヶ淵も感動したけれど、間近、ではなかった。

 

 

あの時、母は、何を思っていたのだろう。

 

花を愛した人だった。

 

 

私は、何を思っていたのだろう。

 

何もかも永遠ではないことは、父の死で知ってはいたけれど、その他のことでは、自分が得ることも失うこともなく、自分を好きになりたいのに嫌っていた日々。

 


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