小川正美 人生はホントの自分に戻る旅。

普通の会社員から離婚して無職になり一念発起、弁護士になった私の半生とこれからのライフワークを綴ります。

否定の力を使ったリベンジ的な頑張りから結果を出すストーリーと、更にその先へ行くために。傷痕を抱えたままで良いと知ること。

 

この記事を書いて、思ったことが、2つあります。分かりやすく言語化できるか分からないけど、書いてみます。

1つめは、私がこれまで2回にわたって挫折からの立ち直りストーリーを生きてきて、それはとてもドラマチックで、私はそういうことをやりたかったんだということ。

2つめは、そういうドラマチック★ストーリーな人生もいいけれど、今の私は、そこはもう卒業して更にその先、ポジティブもネガティブも当たり前にあってでも実は全ては良いことだし愛だし光だし、最終的には無かもしれないし、ということをもっと体現したいんだ、ということ。

それぞれ詳述します。

 

まず、1つめ。

私の2回にわたるドラマチックストーリー。それは、1つは、父の死からの転校、無視されたり友だちに心を開けなかった疎外感、大人になるまで父が死んでいるということを言えなかったこと、第一志望の大学に入り卒業して社会人になってようやく「無事に大人になれた。」と母や弟に迷惑をかけないことや外側から見て恥ずかしくなく誉められる状態にあることに安堵し、経済的に自立して大人の楽しみを謳歌したこと

自分の身に突然降りかかった父の死という不幸を、家族や周囲の力を借りつつ、勉強という自分の努力で「母子家庭だけどかわいそうじゃない」というレベルまで持っていった、ある意味サクセスストーリー。

 

次のストーリーは、ここでは何度も書いている、離婚して、無職になり、司法書士試験に不合格となりロースクールに入学母を助けられなかったという葛藤を抱えつつ母が亡くなり司法試験に合格して弁護士になったこと。 これまでブログに書いてはいませんでしたが、この他に、ロースクールに入学する前の勤務先でセクハラにあったり不倫に誘われたりして、本当に「何者でもなく夫という後ろ盾のない非正規社員の30代女性ってこんな失礼な扱いに遭うの?」と怒り心頭になったり、といったこともありました。今だったら「私が魅力的過ぎるのねえ。」と思うところですが(笑)、弁護士になった途端にそういうことが無くなったことも、私の男性への怒りを増幅させたのでした。閑話休題

この2つ目のストーリーもまた、自分の挫折を、勉強という努力で乗り越えたサクセスストーリーでした。おそらく、最初の成功体験があったから無意識のうちにこの道を選んだのかもしれません。

 

これらの経験は、我が事ながら、今思い返しても様々な感情が動くし、胸が熱くなるような思いにもなるのですが。

ですが!

今日、気が付きました。挫折から立ち直るべく努力した時に、その挫折した状況への怒りの感情をリベンジのエネルギー源にしていたことに。ついでに、その時の挫折した弱い自分を恥じていた、すなわち否定していたということに。

 

怒りのエネルギー自体は強い生命力を発揮するものですので、状況を変えるのに怒りのエネルギーを使うことは自然なことです。発奮、とも言いますしね。スポーツ競技における選手のモチベーションも、負けた悔しさを根源にしていることも多いですし。

そして、怒りのエネルギーを使う際、周囲の状況(私の場合であれば両親の死亡や離婚等)に怒ることも自然だし、離婚のような自分にも責任のあることについては自分への怒りが出てくることも当然です。

ですから、これまでの私の人生が間違っていたとか、他の選択をすればよかったとか、そういう風に思っているわけではありません。むしろ、私はこの人生を(実は)主体的に選んできたし、やっぱり弁護士になって良かった、他の人生は考えられない、と思っています。

 

ただ。

ここから、冒頭に挙げた2つめ、今の私はもうドラマチック★ストーリーは卒業したいんだ、という話になります。

 

どうしてそのように思ったかというと、私は、自分が弁護士であって良かったと思う一方で、自分という人間をまだ生かし(活かし)切れていないような、伸び悩みの感覚がここ3年ほどずっとありました。その前は、目の前の仕事をこなしてそれでも身体と心を何とか健康に保って生きていくのに必死で、自分に自信がなく、まだ伸びることができるという気持ちもありませんでした。

しかし、それにしても3年も伸び悩むというのはなんだかなあという気持ちでした。仕事においても趣味においても色々とチャレンジをしてトライ&エラーを重ねて、少しずつ当社比では成長していると思いますが、それでも自分のポテンシャルならもっと行ける気がするのに(自己評価高くてすみません(笑))、頭打ち感がある。モチベーションもなかなか上がらない。組織に属しているわけではないので(あ、弁護士会には所属していますが)、女性に特有のいわゆるガラスの天井問題でもありません。

自分の内側の、覚悟の問題のように思っています。

覚悟が決まらない、というのは、私の中にいわゆる前に出る怖れ(嫉妬される怖れや人間関係に壁ができる怖れ、叩かれる怖れ等)やもうこれ以上頑張りたくない気持ちがあってそれが抵抗となり前に進めないのだ、と思い、そうした感情にも向き合い、以前よりは抵抗は緩やかになってきました。

 

そして、もう1つ、今日気が付いた覚悟が決まらない理由は、これ以上強くなると、私自身が、挫折した当時の弱かった自分をさらに否定してしまう、あの頃の自分を恥ずべきものとして見下してしまう、それは嫌だ、という感覚でした。

 

私は私で、良いも悪いもないのに。

傷ついた弱い私も、恥ずべき・隠すべきものなんかじゃなくて、大切な私の一部なのに。

そして、当たり前だけれど、どんなに頑張って立派だったり強かったり尊敬されるような何者かになったりしても、完璧になんてなれないし、なりたくもないのに。

 

どうやら私は、心のどこかで、挫折した傷は既に公に明らかにしているし隠すことはできないけれど、もう完治したことにしなければ、と思っていたようなのです。

傷痕なんて嫌だ、カッコ悪いし、愛されない、と思っていたみたいです。ええかっこしいなのです(笑)

 

だけど。治療して完治する傷もあるけど、傷痕が残ることもある。

でも、その傷も自分のアクセサリーみたいなものじゃないか。それも含めて、私なんだから。

その方がカッコいいぜ!

 

そう思ったら、ドラマチック★ストーリーは、あれがやりたかったんだけど、もうこれからはいいかな、卒業で、という気分になりました。

 

「その先」がどういうものなのか、まだ茫漠としていて掴み切れないのですが。

少なくとも、1人で頑張る孤独な世界ではないし、一見ポジティブなこともネガティブなこともあるけど全てが糧となり愛であり光だ、ということは、分かっているのでした。


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