小川正美 人生はホントの自分に戻る旅。

普通の会社員から離婚して無職になり一念発起、弁護士になった私の半生とこれからのライフワークを綴ります。

極端から極端へ行ったら、真ん中くらいの居心地が良いところに戻ろう。又は行こう。



この記事からの続き、というか同じカテゴリーの話なのですが。

 

私は、仕事もまあまあ、いやかなり、ドラマチック★ストーリーな側面がありまして。特に既に生じている(生じかかっている)紛争を扱う、交渉や訴訟(調停、審判も)においては、クライアントさんや相手方(代理人)の生の感情に触れるわけです。

で、いつもではないですし、案件の内容や状況、対立の程度、当事者の性格や当事者にとっての当該紛争の重要性の程度等にもよりますけれど、案件が解決するまでの間のどこかで、誰かしらの強い感情が表出してくるものです。時に、私の感情が強く出る場合もあります。

 

で。感情が出てくること自体は、悪いことではないのです。いつも言っているように、「怒っちゃいけない!」などと感情を抑圧したところで、怒りはマグマのように貯め込まれて当初の数十倍、下手したら数百倍のエネルギーとなって噴火するわけですから、出した方が良い。

 

ただ、クライアントさんはもちろん、相手方であっても、あっつあつの炊き立てご飯で作った巨大おにぎりを顔面目掛けて投げつけるような真似はしない方が良いです(ちょっと例えがかわいいかしら?笑)。もちろん、冷え冷えとした冷や汁(宮崎名物)を投げつけるのも止めた方が良い。後者は、弁護士同士だと嫌味の応酬をやりがちです。

特に、気を付けないといけないのは、相手方です。クライアントさんはお客様ですから基本的に失礼な真似をすることはないし、もちろん弁護士はクライアントさんの味方ですし、コミュニケーションを取る機会も多いので感情的に難しい状態で方針を決定しなければならないような局面であっても乗り越えられることがほとんどです。

しかし、相手方は、当たり前だけれど、難しい。特に相手方が理不尽な主張をしたり信義則を守らない人で、かつ、当方が優位に立っている場合(既に勝訴判決を得た等)、当方としては、正義感、勝利(目前)の高揚感、理不尽に言いたい放題言われ続けた屈辱への復讐心、等等から、クライアントさんはもちろん、弁護士まで、「この悪者を成敗しなければ!」という気持ちになって、破壊力抜群の攻撃をしがちです。特に若い弁護士はその傾向があるかと思います。かくいう私も、そうでした。

 

正しさは、武器ですし、社会全体としては正しさというのは本当に必要だと思います。

本当に思います。

 

ですが!!


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おにぎり。

 

正しさに酔いしれると、極端から極端に行ってしまう。

つまり、自分を気の毒な被害者に仕立て上げて、その被害を回復するという正義の名の下に、相手方を極悪人の加害者にするという、まるで半沢直樹のようなドラマチック★ストーリーを創り上げる。

そして、復讐劇が繰り返される。そう、小説やマンガやドラマや映画なら主人公が勝って大団円ですが、現実においては、熱い巨大おにぎりと冷や汁の投げ合いが繰り返されることもしばしばです。不毛な戦いです。エネルギーと食材の無駄遣いです。投げてないでさっさと食えよ、っていう話です。

 

注意して頂きたいのですが、これは、敵を作るな、そのために相手におもねるように、という自己保身の話ではありません。例えば自分の尊厳や自由を守るために、毅然と対峙すべき場面はあります。

ただ、極端から極端へと動くドラマチック★ストーリーを、映画やドラマのフィクションの中ではなく現実の世界でやることは、上でも述べたとおり、著しくエネルギーの無駄遣いだと思うのです。

 

じゃあ、そのエネルギーの無駄遣いをどうやったら止められるのか?やられっぱなしでいろってこと?

 

そうです。

肉を切らせて骨を断つ。負けるが勝ち。損して得取れ。白旗を振れ。

正しさよりも、幸せを優先する勇気を持つ。

 

高らかに正義を語る自分自身の姿を俯瞰して、或いは鏡に写して見て、その内面には何があるのか?を探って頂きたいのです。

 

それは、ひょっとしたら、

目の前の人とは無関係な子ども時代の心の傷かもしれないし、

他の問題で煮え湯を飲んだ悔しさを今勝てる場所で発散して八つ当たりしているのかもしれないし、

攻撃されたことが怖くて、でも怖さを見せられなくて虚勢を張っているのかもしれない。

 

そして、そうした気持ちの更に更に奥には、

たぶん、きっと、穏やかな平和や幸せを望む愛情深いあなたがいると思うのです。

 

そこは、怖い・悲しい・悔しい思いをたくさんして、勝利の美酒に大いに酔うという、極端から極端を経た人が見つけられる、真ん中くらいの居心地が良いところ。

 

そこに居ることができたならば、世界はきっと、平和になる。少なくとも、あなたや私の世界は。

 

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