小川正美 人生はホントの自分に戻る旅。

普通の会社員から離婚して無職になり一念発起、弁護士になった私の半生とこれからのライフワークを綴ります。

謂われなく負の感情をぶつけられたら。正論よりも、対等なコミュニケーションを。

 

この話の続き、というか、最近の私の個人的体験を少しお伝えしたいと思います。

女性弁護士あるあるだと思うのですが、初対面の男性から、いきなりマウンティングされることがあります。多いのは、相手方ご本人(たまに相手方代理人、刑事の国選事件だとクライアントのことも)。

紛争状態で気が立っている、つまり動物が毛を逆立てるのと同じ自己防衛本能なのですが、年代にもよりますが男性のなかには、長年の社会の価値観の影響で女性を下に見ている人がいて、それなのに社会的地位が高いとされ先生と言われる弁護士が女性であることに我慢がならない人も割といて、こちらが女性とみると、初めが肝心!とばかりにガツガツ来る人がいます。

 

あんたみたいなのと話ができるか、という横暴系、

(ホントにあんたとかお前とか言う人がいる。裁判所で「あなたに『あんた』とか言われる筋合いはありません!」と言ってケンカした(笑)@弁護士2年目)

些細なことをネチネチと詰めてくる慇懃無礼系、

「自分は●●弁護士と知り合いで」と無関係なことを持ち出す虎の威を借る系、

(だったら●●弁護士を代理人にしろよ。あ、失礼(笑))

等々。

 

その時々で、私は、能面になったり、女優になったり、スルーしたりして、怒りも悲しみも悔しさも惨めさも抑圧して、いっときは無意識のうちに自分の女性らしさを殺していたのですが、弁護士経験を積み人間心理を理解するにつれ、そういう人たちは要するに怯えていて自分を守るのに必死だということが分かり、気の毒に思うようにもなりました(この上から目線が余計に相手を逆上させるのですが)。

また、同時に、自分に何か原因があるのかしら、こういう人を引き寄せてるのかしら、とも思うようになりました。自分の負の感情(男の人に劣等感を抱かせてしまう後ろめたさみたいなものや競争心)が、相手方のこういう態度を引き出してるのかなあ、とも。小学校時代の体験もあったので、結構殊勝に真剣に悩みました。

f:id:masamiogw:20201114140640j:image

で、試行錯誤の末できた、マウンティング男子に対する、今のところの、私の考える対処法をご紹介します。

(1)相手の気持ちを理解する。

威圧的な態度を取る人ほど、気が小さくて怖がりさんなのです。彼の中で、女性(優しさ、柔らかさ等女性的なもの)×弁護士(権威、ロジック等、男性的なもの)という組み合わせが理解できず、ある意味男性弁護士を相手にする以上にどういう生き物なのか想像できず、得体が知れず、怖いのです。人間は、知らないものに対して必要以上に怖がりますから。

(2)自分の気持ちを理解する。

仕事をしているだけなのに絡まれるなんて腹が立って当然。さらに怒りの下には、生来的な恐怖(女性は力では男性に勝てないので)や、個別的な感情(私の場合だと男性のプライドを傷つけた罪悪感、様々な自信のなさ等)があるので、それらを見つめ、「怖いよね。」と自分が自分の味方になってあげましょう。

また、自分を低く見積もったり責めないこと。自分の中の女性性と男性性が葛藤しがちかもしれませんが、両方あって良いのです。これが私、This is me、なのです。

とはいえ、人は鏡。相手のマウンティングに反応する、ということは、どこか自分にも同じような怖がりの要素がある。それは悪いことではないし、どちらかが上でも下でもない。自分も相手も同じ、ということを理解する。

(3)自分の態度を決める。相手と心理的に競争しない。

仕事上の勝ち負けはあるにせよ、人としてはあなたのことを見下していないし、見上げてもいませんよ、とフラットな態度を採る。その位置にいるときの自分の心の安心感や自信が湧いてくる感じを覚えておき、気持ちがずれてるな、と感じたら、そこに戻るよう心掛けます。

(4)男の人は優しいことを思い出す。

その相手にも優しさはあるだろう、と理解できれば。その理解が、敵対的な雰囲気を溶かしていきます。

ただ、あまりにも理不尽な対応をされてその人の優しさを見るのが辛い時もあります。そんな時は、いったん、それはそれ、と置いておいて(相手に対して怒って当然だし怒って良いのだけれど、怒りは直接相手にぶつけないようにする)、他の男性弁護士や裁判所やその他関係者やプライベートのパートナーやら、そういった優しい男性を頼る。女を使うなんて、という批難の声が自分の中で浮かんできても、「そっかあ。そう思う私もいるのねえ。」で良いのです。

だって、女性なんだから。

 

この対処法は、本当に効きます。少なくとも私には効きました。

私は最近ほとんどマウンティング男子に会わなくなったし(ちょっとしたマウンティングの場合はマウンティングだと気が付かない)、むしろ男性たちに優しくしてもらってると感じるし、効果てきめんです。

先日、久々に初対面の慇懃無礼系のマウンティング男子に出会い(相手方でなかったので余計びっくり)、不要な議論のふっかけに一瞬嫌味で応酬してしまいましたが、あ、私競争してるな、と気が付き(3)、「私は何か失礼なことをしましたでしょうか?」と、嫌味ではなく『対立したいとは全く思っていません』というお腹を見せる気持ちで問いかけたところ、数十分後にはあちらもニコニコと「さっきはごめんなさいね。」と言って下さいました。

 

確かに、仕事では正論が必要。だけど、正論でねじ伏せるよりも、自分の心を整えて、相手を理解して、対等なコミュニケーションを取ることで、悩まなくて済むのでぐっと楽に仕事を進めることができ、とにかくエネルギー効率が良い、つまり費用対効果が良いです。

よろしければ、お試し下さいませ。

 

●about me

●お問い合せはこちら

majm-law.jp

●ご相談の流れ/費用/アクセス等はこちら

majm-law.jp

 

●カウンセリングについて詳しく知りたい方はこちら

・なぜ法律相談じゃない相談なのか(法律相談も兼ねたカウンセリングも可能です)

www.masamiogw.com

・どんな相談なの?

www.masamiogw.com

・私が提供できること/したいこと

www.masamiogw.com