小川正美 人生はホントの自分に戻る旅。

普通の会社員から離婚して無職になり一念発起、弁護士になった私の半生とこれからのライフワークを綴ります。

弁護士は、人の人生を見つめて、自分の器を広げる。

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ここ最近、仕事であるか否かを問わず、大往生されたクライアントさん達を思い出すような出来事がなぜか多い。

 

こちらに掲載して問題のない方だけを挙げると、

 

神奈川県と静岡県の県境小山町の名物町議で山をこよなく愛し、ユーモア溢れるファンタスティックな道標をそこかしこに作っていた亡き岩田たに泉さん。

 

10年近く前、富士箱根トレイルの小山町の道標との問題で裁判となり、たまたま縁あって私が弁護人・代理人を務めた(この問題は、岩田さんのご希望もあり、当時の毎日新聞静岡支局で連載され、TBS報道特集でも放送された。)。
その岩田さんの手作り道標が、本になる。とてもアーティスティックでユニークな、心癒される道標だ。
著者は、浅井紀子さん。写真は、三宅岳さん。

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この他にも、仕事の場面では、改めて皆様の戸籍を辿ることもあった。

戸籍には、誰と誰の間に何番目に生まれ、家族がいつ生まれ、結婚し、離婚し、亡くなった、といった事実しか記載されていないのに、当時の世相や、その家の人々の考え方、突発的な出来事などが透けて見え、

人1人が生きるということの重みに、手を合わせたい気持ちになる。

 

家族間の紛争、特に遺産分割協議においては、以前は、当事者の心の叫びのような感情が露わになって、まさに阿鼻叫喚の骨肉の争いになることが多かった。

 

しかし、最近は、そこまでの争いに至らないことが多い。

クライアントさんご自身の心に力があって阿鼻叫喚の感情を受け止めることができるからでもあるし、

手前味噌だけれど、私自身も、クライアントさんの感情の火種を抑圧させずに向き合って燃やし尽くし、火種の奥底の深い愛情に気が付くことができるような流れを作ることができるようになってきたのかもしれない。

 

Cool head , warm heart

頭は冷静に、心は温かく。

 

司法修習生のころに、教官から聞いた、優れた弁護士を表す言葉。

 

こうありたい。そのためには、自分の器を広く。広く。


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